消化器科看護師のやりがい
消化器科には、消化器外科と消化器内科があります。それぞれに違った役割を持つ科です。そこに在籍する看護師のやりがいにも違いがあります。その名の通り、消化器外科は外科的処置をし、消化器内科は内科的処置を行ないます。2つの科が持つ特徴を踏まえた看護師のやりがいを紹介します。
回復へのサポート役の消化器外科
消化器外科は、外科的な処置や、手術、治療がメインの科です。そのため、消化器外科の看護師の仕事は、手術後の看護や、外科的な処置などになります。
患者が治療を受け、回復するには、外科手術を済ませて終わりではありません。手術前後の適切な処置があってこそ、患者が回復することができるのです。そして、外科的な処置だけでなく、食事指導や服薬指導、そして精神的なケアなど、看護師がやるべき仕事は多岐に及びます。
手術を無事に済ませ、退院し、その後の生活に復帰するまで、患者をサポートしていくのが看護師の仕事です。患者が元気になっていく姿を見届けることが、看護師として大きなやりがいを感じる瞬間です。手術をし、苦しみを乗り越えて回復していく患者の姿には、感動を覚えるでしょう。
また、消化器外科では、医療度の高い看護に携わることができます。患者への外科的な処置から、医療機器の管理、そして検査データの管理などは、どちらかと言えば医療に近い仕事で、最初はとても難しいと感じることばかりです。ところが、難しい仕事も積み重ねていくと、看護技術や能力が格段に向上します。また、自信を持って業務ができるようになると、患者からの信頼度も高くなります。このように、看護師としての技術や能力が向上することを実感しながら働けることも、やりがいにつながります。
内科的サポートをする消化器内科
消化器内科は、内科的なことに携わる科で、医師の補助、投薬の管理といったことが看護師の主な仕事になります。外科のように手術に関わることはないので、患者への身体的な負担は少ない治療を行ないます。そして、看護師の仕事には細やかなサポートが求められます。
例えば、患者の症状のアセスメント、状態管理、食事指導、生活指導、服薬指導というように、細かい指導に関わり、患者の病気の回復を図っていきます。外科的な手術を行なわずに済むように、また、患者自身で自己管理ができ、生活の中でうまく病気とつきあっていけるようにサポートします。患者の自立をサポートできるということが、消化器内科の看護師の大きなやりがいと言えるでしょう。
また、消化器外科のように手術を行なう場合は、手術は医師にしかできないため、看護師が医師と対等に話し合うことは難しい立場にあります。しかし、消化器内科は、外科的な手術はないため、看護師も医師と対等に患者のことを話し合うことができます。医師とコミュニケーションを取りながら、対等に患者の治療に携わっていけるということも、消化器内科の看護師のやりがいなのです。