訪問看護師のやりがい
患者の自宅で病状の観察や血圧・体温の測定、インシュリンの注射などを行うのが訪問看護師の主な仕事です。訪問看護は基本的に看護師一人で行うため、幅広い知識や高い技術が求められます。病院勤務に比べて、患者やそのご家族と接する機会が多いことも特徴です。訪問看護師として働く場合のやりがいについて紹介します。
患者との深い関わり
訪問看護師ならではのやりがいは、患者と深い信頼関係を築けることです。訪問看護師は週に何度も患者の自宅を訪問することもあり、患者と接する機会が多くあります。その分、患者やその家族と深い関わりを持ちやすく、寄り添った看護を実践することが可能です。 病院勤務の看護師からは、医師の指示や時間に追われてしまい、患者とゆっくり関わりたくてもなかなかできないという声も聞かれますが、訪問看護師の場合は病院勤務の看護師よりも、比較的時間や気持ちに余裕を持って患者と接することができます。深く関わることができる分、「ありがとう」「あなたに来てもらえて安心した」「あなたが来てくれる日が楽しみ」といった言葉を掛けられる機会も増え、大きなやりがいを感じられるようです。
幅広い業務
訪問看護師は、一人で患者の自宅を訪問しケアを行うのが基本です。医師は同行せず、訪問看護師に大きな裁量権が与えられています。具体的な業務内容として挙げられるのは、患者の血圧・対応・脈拍のチェックや医療機器の管理、ターミナルケア、リハビリ支援など。患者によってはインシュリンの注射や血糖値の測定、点滴といった医療処置を行うこともあります。また、患者やその家族のメンタルケアを行うのも訪問看護師の大切な仕事の1つです。 このように訪問看護師の業務は多岐にわたります。患者一人ひとりの状態に合わせた対応が求められるため、豊富な知識とスキルが必要です。責任を伴う仕事ではありますが、その一方で大きなやりがいも感じられます。経験を積むことで、コミュニケーション能力や判断力、柔軟などが養われ、自己の成長にもつながるでしょう。
生活を支えているということを実感
患者が実際に生活している場で、ライフスタイルなどをしっかり把握しながらケアを行う訪問看護師。どのようにすればより豊かな生活を送れるかを患者やその家族と話し合いながら、身近でサポートしていくことができます。サポートによって状況が良くなっていくという段階を近くで見られるため生活を支えているという実感を持つことができ、大きなやりがいにつながるようです。
医師をはじめとする他職種との協働
患者の自宅に行くのは訪問看護師一人でも、実際には医師や他職種のスタッフなどと連携を図ってケアにあたっています。密な連携が重要視されており「チームの一員として役割を受け持っている」ということも、訪問看護師のやりがいの1つです。